[和僑]

更新日:
Wed, Nov 3, 1999

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[議論目次]

インドネシア事情

ジャカルタ雑感(98.08.23田口)
インドネシア市場について(98.08.24堀田)
バリ島でのビジネス(98.08.28藤川)


ジャカルタ雑感(98.08.23田口)

先日、ジャカルタで不思議だなあと思ったことにこんなことがありました。
(1) 子供たちの栄養が足りないという報道に対して、以前とあまり体格が変わらない、
(2) 親たちの収入減にともない就学児童数が激減しているという報道に対して、僕の身の回りでは中学校に進級したのは小六時代児童数の90%でした、
(3) 黒胡椒が市場から消えてしまった、
(4) 経済がうまく回らなくなってきているのに、インドネシア人達はちゃんとご飯を食べている、
(5) タンゲランの繊維産業がその70%を減産しているのに対して、繊維製品は市場にあふれており、一般大衆はきちんとしたきれいな衣服を身につけている、などなどです。


インドネシア市場について(98.08.24堀田)

追加のコメント有り難うございました。インドネシアに関しては私よりも 田口様の方がご経験も深いことと存じますので、今後も的確なコメント を頂けましたら幸いです。

>知り合いのインドネシア華人が日本人男性と結婚して幕張でバリ製の衣類
>や土産物の商売をしていましたが、なかなか商売は難しいと言っていまし
>た。というのは、下に書くように、インドネシア製の工業製品の品質が劣
>っていることが言えます。観光土産として自分の記念に持って帰るならと
>もかく、バリの木彫りは日本の住環境には合わないことが言えます。ご自
>分でお召しになって山の手線に乗ってみれば分かりますが、インドネシア
>では地味にみえたバティックでも日本ではかなり派手に見えます。太陽の
>光の強さと、環境の色彩の違いによるものと思います。

確かに観光地として名高いバリとはいえ、インドネシア製の衣類や土産物を そのままの形で販売するのには少々限界があるのは私も同様に感じます。 土産物屋で販売しているような衣類に関しては、洗濯すると確実に縮んで しまいほとんど1回限りの使用で終わってしまうのが通常です。 木彫りについてもデザインは確かに合う合わない、好き嫌いはあるでしょうが あの巧みな技術は何かに応用出来ないものかと思います。また、何らかの 2次加工を施すことによって商品価値を上げられないかとも考えています。 さらに単品での販売ではなく、例えば部屋全体のリフォームの1部分として 総合的な観点から提案できる形が出来れば販路が見出せるのではないか とも考えています。

>>ちゃんとした仕入れルートを持っていない者には、金、銀、宝石類は目利き
>>がないのと日本人価格に悩まされます。スーパーや百貨店以外は大抵が
>おっしゃるとおりですね。金銀宝石類はパサラヤなどの大きな商店では
>市場の金舗の数倍の価格で売っています。インドネシアの金銀製品はそ
>の加工精度が悪く、いびつだったり仕上げが悪いので、高価格の国際商
>品になりえません。テヘラン製の金細工の方が仕上げがきれいでした。
>ちなみに僕は金製品が好きで、出張旅費で少しづつ買い集めています。
>8月中旬のジャカルタでは24Kが一グラム$8くらいでした。これは材
>料費ですから、更に工賃がかかります。ちなみに、その価格に占める工
>賃が少ないと思われる18Kクラスのキヘイのネックレス・ブレスレット
>などはジャカルタもテヘランも御徒町も値段はほとんど一緒でしたよ。
>現時点では金相場が安めに推移していますが、今後アメリカのミサイ
>ル攻撃が進めば、また$18/gramなんて時代が来るかもしれません。日
>本では中古装身具などの「廃金」の市場が限られていて、いざとなった
>時に装身具が売れないということがあります。
>宝石類はその原石の質もありますが、最終的にはカボッションの磨きや
>カットによって値段が決ります。原石の質が良くてもカットが悪ければ
>まったく値打ちがでません。ちなみに僕は値段がつけられないような屑
>石ばかりを持っています。まあ、これも自己満足でしょうね。

金銀宝石類の加工精度が悪いのはその通りですね。ただ、日本では 金やプラチナに比べ銀製品(主にアクセサリー類)は価格帯も適度で 10代20代の若者には受けているようです。詳しくは知りませんが 日本では表面が特殊加工され豊かな光沢を持っていますが、インドネ シアの場合銀本来の質感があります。精度の悪さもある意味で独特 の味を出しているようにも思います。 大規模な事業でない限り、田口さんがおっしゃられている「自己満足」 の世界が市場になるようにも私はとらえています。

>>衣料などもそうですが日本のようなデザインを持ってこられたら売れる
>>だろうなあなんて思う時がしばしばあります。

>日本の「装苑」などがインドネシアでは結構売れてはいるようですが、一概に
>このようには言えないと思います。といいますのは、インドネシア人と日本人
>では体型が異なること、奥行きがあるか幅があるかという違いです。また、色
>彩感覚や着て出かけるオケージョン、風習などが異なりますし、さらには縫製
>機械や縫製技術、糸の質にも格段の差があるためです。確かに日本で良いモデ
>ルのものはインドネシアでも喜ばれますが、彼女たちにいわせると「色もモデ
>ルも地味だ」とのことです。インドネシア人の服の好みはコリアファッション
>的なのではないかと思います。
>色彩感覚とデザインの好みの違いは、和服とジャワの民族衣装であるクバヤを
>ご覧になれば一目瞭然でしょう。前者は女性の体の丸みを、直線仕立てという
>ものであらわしているのに対して、後者はそのままの体の丸みを強調しています。
>インドネシア人の色彩感覚などについては僕のホームページのLagi Ngapa In!
>に書いてありますのでご覧ください。

私の感覚では物にもよりますが、普段の服装などではむしろインドネシア (ジャカルタ)の方が地味なような感じを受けています。これは私が関西に 在住しているのが要因かもしれません。関東と関西での色使いにはかなり 差がありますので、関西での赤や青の原色を多用している派手な商品に 見慣れている私とは意見が分かれるところでしょうね。 こうやって考えると同じ国に住んでいる者同士でも、生活環境によって見解 が違ってくるのは面白いものです。 海外通販などの場合でも食品の場合では味付け、衣類の場合なら色彩など 個人の嗜好に合わせた対応を、CITIBANKのような小回りのきく対応を求め られるようになるのでしょうね。

>>余談ですが自転車の4人乗りのコメントがありましたが、ジャカルタでは
>>オートバイの4人乗りというのが珍しくありません。家族4人で150ccの
>>バイクにまたがりお出かけというのも日常茶飯事です。
>>反対に自転車が意外と少ないのが印象的です。極端な言い方をすれば
>>運転するもの皆、暴走族といった感じですから、危なくて乗っていられない

>はははは、そのとおりですね。ジャカルタでは交通・輸送機関としての自転車の
>需要が少ないのですが、地方では自転車や三輪車のベチャは立派な輸送期間と
>していまだに活躍しています。田舎で自転車で輸送しているのをあまり見受け
>ないのは、主にパサールに卸す生鮮野菜の輸送に使われているためで、午前三
>時頃の地方都市に向かう街道にはこの手の自転車があふれています。
>新興住宅地が増えてきて市場まで遠い家庭が多くなりました。ピザの宅配に使
>っているような後二輪のオートバイでフードの着いた奴なんかも結構ママさん
>連中に受けるかもしれません。

そうですね。インドネシア(ジャカルタ)では日常使用するものが日本と類似 した傾向がありますが、バラエティさではあまり豊富というわけではないので ちょっとした変化のあるものが結構ヒットするかもしれませんね。ドイツの例 のように他国においても類似のことが言えるのでしょうが。 (98.08.24堀田)


バリ島でのビジネス(98.08.28藤川)

バリでは現地の人を対象としたビジネスはまだまだ難しいです。その点、バリに来る 観光客(特に日本人)に対しては、ビジネスチャンスは大きいといえます。バリ島に 付いては、ジャカルタがあるジャワ島とは区別されており、以前ほど多くは無いが日本人観光客の訪問も再開されています。